「本当に病んでる人は読まない方がいい」? 表紙も可愛い、”生きてるだけで、愛。”

おすすめの本

女優の趣里さん、俳優の菅田将暉さんで映像化もされた「生きてるだけで、愛。」本作の原作小説があるのはご存じですか?映像で見た人も、病んでる人もそうでない人も、小説版…読んでみませんか?

Bitly

あらすじ

鬱のせいで過眠症になっている25歳女性のお話。

なりゆきで交際、同棲している彼氏がいたが、ある日その元彼女が現れて自分と彼氏を別れさせるため、熱心に関与してくる…

その中で彼女はどう感じて、どう対応していくのか?彼氏との関係は?鬱の症状は?

ものすごく現代味のある、他人事だけど女子ならなんか共感できる部分もある。読んでいて不思議な感情になる本です。

あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱からくる過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが…。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい”愛”の姿。

【引用】本の裏表紙より

手に取った理由

自分自身の気持ちがやや不安定だった時にいっそのこともっととことん落ち込んでみたくて、”病む”というのがどんな感じか感じたくて精神的な面をとらえたお話を探していて出会いました。

表紙も、今と昔を織り交ぜたようなデザインで可愛くて思わず購入。

好みのパッケージやタイトルだと、その時点で感性が似ているような感じがして…「なんか書いてる内容も好きそう」って思って買ってしまうことも多いです。笑

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Bitly

読み終わっての感想

なんというか…ハッピーエンドなのかな?

最初はもう、病んでる女が一方的につらつら自分の話をしてきて、しかも自己中心的で、「なんなんこいつ」と思いながらも、不思議とめっちゃ共感できるところもあって…という感じ。

鬱のしんどさとか苛立ちとか、自分じゃどうしても抗えないような抜け出せないような苦しさを疑似体験できるし、客観的にその状況を読んでいることで主人公に対して苛立ちもする。

病むところまで病んで、どん底まで行っても、それでもそばにいてくれる・とことん付き合ってくれるパートナーっているのかな?家族は?恋人は?って、自分の人生を考えさせられるような場面もありました。

だって、鬱とか引きこもりとか不潔とか大人の癇癪とか…全てをさらけ出しても受け止めてくれる他人ってすごすぎない?そんなパートナーを見つけられている時点で、もうこの主人公は勝ち組って感じもしてくる。

鬱になるきっかけって、実はみんながよく経験するような出来事の中に紛れ込んでるし、そこから自分をどう守っていくのか・助けてあげるのか…考えるきっかけにもなりました。

読むのを注意して欲しいひとはどんな人?

ずばり、現在進行形で病んでいるひと。

病んでる子は、読んだら共感大爆発だったりつられて激病みするかもって感じがする。

私的にはヘビーさがやや足りないような、「なんだかんだ幸せじゃん?」という感想だけど。

結構その時の心情とか状況とかが、想像しやすく細かに表現されていて。だからこそ共感性が高まるのかもしれません。

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